最判昭27.7.25 昭和25年(あ)第1992号:公務執行妨害 刑集6巻7号941頁

judgment 刑法判例
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要 約

「お前を恨んでいる者は俺だけじゃない。何人いるか分からない。駐在所にダイナマイトを仕掛けて爆発させあなたを殺すと言っている者もある」、「俺の仲間はたくさんいてそいつらも君をやっつけるのだと相当意気込んでいる」などと申し向ける場合申し向ける行為は、脅迫行為に当たる。

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人堀込俊夫の上告趣意は、判例違反を主張するけれども所論本件脅迫行為の内容は「お前を恨んで居る者は俺()けじゃない。何人居るか判らない。駐在所にダイナマイトを仕掛けて爆発させ貴男を殺すと()うて居る者もある」「俺の仲間は沢山()ってそいつ()も君をやっつけるのだと相当意気込んで居る」というのであるから、所論のように単に第三者に害悪を加えられるであらうことの警告、もしくは単純ないやがらせということはできない。むしろ被告人自ら加うべき害悪の告知、もしくは第三者の行為に因る害悪の告知にあたり被告人がその第三者の決意に対して影響を与え得る地位に在ることを相手方に知らしめた場合というべく、所論の判例は本件に適切でないか、もしくは原判決判示は所論判例の趣旨に添うものといわねばならない。それ故論旨は理由がない。また記録を調べても刑訴411条※1を適用すべきものとは認められない。

よって同408条※2により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。


※1 刑訴法411条
 上告裁判所は、第405条各号に規定する事由がない場合であっても、左の事由があって原判決を破棄しなければ著しく正義に反すると認めるときは、判決で原判決を破棄することができる。
1号
 判決に影響を及ぼすべき法令の違反があること。
2号
 刑の量定が(はなはだ)しく不当であること。
3号
 判決に影響を及ぼすべき重大な事実の誤認があること。
4号
 再審の請求をすることができる場合にあたる事由があること。
5号
 判決があった後に刑の廃止若しくは変更又は大赦があったこと。
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※2 刑訴法408条
 上告裁判所は、上告趣意書その他の書類によって、上告の(もうし)(たて)の理由がないことが明らかであると認めるときは、弁論を経ないで、判決で上告を棄却することができる。
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